シニアのためのメディカルコラム:糖尿病シリーズ4話「糖尿病を治療で気を付けるべき食事」

糖尿病シリーズ 4.糖尿病の食事療法

「医師×福祉×経営」で感じたことを発信します、レギュラーコラムニストの柏木です。
今回からはいよいよ、糖尿病の治療についてです。
治療と聞くと、すぐに薬を用いた薬物療法を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、糖尿病の治療でまず大切なのは、食事と運動といった生活の改善です。
そこで、治療編の最初として、食事について説明していきます。

食事はやっぱり大切

糖尿病の本体は、食事などから摂取した糖分を活用する上で重要なインスリンの分泌や機能が低下してしまうのでした。
そしてそのような状態が持続し、糖尿病と診断されてしまう背景には、過剰な糖質の摂取があります。
これは、糖尿病の中でも最も多い、2型糖尿病と呼ばれるパターンですね。
1型は自己免疫などの影響で、インスリンの分泌ができなくなることから生じるので、全く原因が異なります。
今回の話は前者の2型糖尿病に関してのものであると理解してください。
1型糖尿病については、専門的な対応が必要となりますので、主治医の先生とよく相談の上、食事や運動については取り組みましょう。


さて、糖質の過剰な摂取が2型糖尿病の発症に関連し、血糖の上昇を引き起こすのであれば、やはり適切な糖質の摂取に取り組むのが重要なのがご理解いただけると思います。
これが食事療法です。どれだけ良い糖尿病の薬を使ったところで、この食事療法に取り組めなければ、血糖の上昇しやすい体にどんどんなっていきます。
なので、根本的には食事療法に取り組む必要があるわけです。

食事の何に気をつければ良いの?

糖尿病だからといって、特定の食材を禁止するという話ではありません。
気をつけていただきたいのは、量やバランスですね。
 
私も書いていて反省するのですが、主食の量が多く、副菜の少ないような外食をしてしまいがちです。
例えば、丼ものなどはその代表でしょうか。
丼ものが悪いのではなく、丼もののような主食だけでお腹を満たすような食事ではなく、いろいろな栄養素をバランスよく摂取いただくのが大切です。
そういう意味では、この記事を読まれている方には、ご家族にバランスの良い食事を考えながら炊事をされている方もおられると思います。
それであれば、是非そのような食事を続けていただければと思います。

管理栄養士さんの力を借りる

もしかかりつけの病院などで管理栄養士さんがいらっしゃれば、栄養指導というものを受けることができるかもしれません。
栄養指導というのは、 こう言った食事療法のプロである国家資格を持った管理栄養士から、具体的な食事の工夫を指導してもらうものです。
こういうと、「私、結構調べて料理してるから大丈夫です」なんておっしゃる方もいるんですが、やはりプロのアドバイスは全く違いますよ。
医師である我々も、管理栄養士さんのアドバイスにはいつもお世話になってます。
もし可能なら、かかりつけの医師に、「栄養指導は受けられますか?」って聞いてみてはいかがでしょうか?

食事療法の注意点

ここまで読んでいただいた方には、「私も食事に気をつけてみようかしら」なんて思っていただけたかもしれません。
それであれば本当に嬉しいのですが、ちょっと注意点をお伝えさせてください。
あまり極端な食事療法は避けていただきたいのです。
例えば、糖質がダメなら、今流行の糖質制限!って感じで、全く炭水化物を取らないなんてことをされる方がいます。
糖質も大切な栄養の一つです。あまり極端な食事療法をすると、むしろ体を壊してしまうかもしれません。
なので、ここまで話してきたように、バランスの良い食事というのを心がけましょう。

まとめ

今回は糖尿病の治療に関して、食事についてお話ししました。次回からはお薬についてお話しします。
 

この記事のライターをご紹介

柏木 秀行 (カシワギ ヒデユキ)

医師・社会福祉士・経営学修士

1981年広島県呉市に生まれる。筑波大学医学専門学群を卒業後、福岡の飯塚病院に初期研修医として就職。救急、感染症、集中治療などを中心に研修を行った。地域医療を支える小規模病院に出向した際、医療経営と地域のヘルスケアシステムづくりをできる人材になりたいと感じ、グロービス経営大学院で経営学修士を取得。また、社会保障制度のあるべき姿の観点を、研修医教育に取り入れたいと感じ社会福祉士を取得し育成に取り組む。現在は飯塚病院緩和ケア科部長として部門の運営と教育を行いながら、診療所の経営コンサルトをオフタイムに兼任。緩和医療専門医、総合内科専門医、プライマリ・ケア認定医・指導医。

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