ボクはやっと認知症のことがわかった 認知症専門医長谷川和夫先生の著書より②

「痴呆界の長嶋茂雄」。痴呆ケアの第一人者として「長谷川式簡易知能評価スケール」を公表された認知症介護研究・研修東京センター名誉センター長、聖マリアンナ医科大学名誉教授の長谷川和夫先生が、自身の認知症を公表され、その後に執筆された本を拝読しました。

認知症研究の第一人者が自ら認知症になられた感じたこと、考えたことを書かれています。
今回は、その内容で私自身が感銘を受け、教えられたことを3回に分けてご紹介さていただきます。

長谷川式スケールとは?

長谷川式簡易知能評価スケールとは長谷川先生かが開発された認知症機能検査。1974年に公表され、1991年に改定版が出されました。アメリカで開発された「MMSE(ミニメンタルステーシ検査)」と並び、日本の医療介護の世界では有名ですね。
 
1991年の改定版の内容は、
①お歳はいくつですか
②今日は何年の何月何日ですか?何曜日ですか?
③私たちがいるところはどこですか?
④これから言う3つの言葉を言ってみて下さい。あとでまた聞きますのでよく覚えておいて下さい。
⑤100から7を順番に引いてください。
⑥私がこれから言う数字を逆から言ってみてください。
⑦先ほど覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください
⑧こらから5つの品物を見せます。それを隠しますので何があったか言ってください。
⑨知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。
の9項目。
本書では、その質問の採点法、各項目の意味も詳しく説明いだいています。
 
①は記憶
②は日時の見当識。時間と場所やこれに関連する周囲のものを正しく認識する機能。
③は場所の見当識。
④は即時再生。
⑤は計算力と注意力
⑥は記憶と注意力
⑦は遅延再生
⑧は記銘力。記憶の第一段階であり、経験し学習したことを覚えこむこと。
⑨は言葉の流暢性。言葉がすらすらとよどみなく話せるか。
という項目により認知症の判定を行います。
 
高齢者の体力を考え、できるだけ短時間で認知症の方を見つけ出せるよう、多くのデータから考えに考え作られたようです。

「お願いする」姿勢

検査を行うにあたっての注意点として、「お願いする」という姿勢を忘れないで、と先生はおっしゃられています。
 
簡単な暗など患者さんのプライドを傷つける質問もするわけですから、あくまで丁寧に、慎重にお願いする姿勢を心掛けてほしいとのこと。
また、この検査だけで認知症と判断したり重症度を決めるのは危険とも書かれています。
認知機能が正常でも気力が衰えているときは低い点数がでることもあるからのよう。
 
画像診断や問診、究極的には家族や介護関係者からの聞き取り等、総合的な判断が必要のようです。
 
スケール開発の経緯を、自らの人生体験も含めわかりやすく書かれています。
 
普段何気なく「長谷川式検査の結果が何だったから、、、、、」等使ってしまいますが、開発の経緯、意味等を改めて読んでみると、その意味もわかるものですね。

この記事のライターをご紹介

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト穂の花編集長

株式会社ベイシス 取締役ソーシャルビジネス事業部長
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスの取締役ソーシャルビジネス事業部長に就任。

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