ホーム入居を嫌がるご両親を介護するには①

要介護状態の父。少し認知症。老老介護の両親。ホーム入居を嫌がる父。どうすれば・・・・・・

良くある相談の中に、「老老介護で両親が二人で暮らしているんだけれど、父親の要介護度が進み少し認知症も入ってきて、時々母親に暴言を吐き、母親も疲れ気味。ホームに入ってもらいたいのだけど、父親は自身の認知症を認めないし、ホーム入居を拒否。母親が父親の介護で疲れてしまい入院。どうしたらよいのでしょう・・・・。」

御尊父さまの気持もわかりますし、御母堂さまの状態も心配ですね。ご家族も御尊父さまの介護に出向き、いつまで介護を続ければわからないのでとても不安を感じておられます。

こんな相談を受けた時にご紹介するのが「小規模多機能居宅介護」施設。
簡単に言うと、訪問介護+デイサービス+入居施設が一つになったサービス。
普段は訪問介護とデイサービス(こちらのデイサービスには毎日行くことが可能)のサービスを受け、日中はデイサービスに通ってもらい、家にいる時訪問介護のサービスを受け家族の負担を減らす。
家族が介護に疲れたら、入居施設でショートステイもしくはロングステイ(1ヶ月以上の継続入居も可能)。
このサービスを活用すれば、「ホームに入りたくない」という御尊父さまと、「介護に疲れてどうにかして欲しい」という御母堂さまのニーズを両方とも叶えることが可能です。
(※図はWAMNET公式サイト中の「小規模多機能型居宅介護」のページより引用)

実際に小規模多機能居宅介護施設に行ってみた・・・・・

そのようなご相談のニーズを受け、御家族の為に小規模多機能居宅介護施設に実際に行ってきました。

今回ご訪問したのは、豊中市にある「かさね豊中」。
大阪、奈良で小規模多機能居宅介護施設を9箇所運営しておられる株式会社かさねさんが運営されるホームです。

かさね豊中は阪急豊中駅から徒歩12分と便利な場所に立地。
平成29年12月にオープンしたばかりの新しい施設です。

訪問すると館内はきれいに整理整頓され掃除も行き届いており清潔感十分です。
介護職員さんも元気に挨拶していただき、利用者様にも笑顔で接しておられ職員教育も十分に実施されている様子でした。
同ホームは、1Fが小規模多機能居宅介護施設、2Fが住宅型有料老人ホーム19室です。
外部利用の方も含め登録定員は29名。まだ少し余裕があるとのことでした。

1Fの小規模多機能居宅介護施設はデイルーム(テイサービス提供スペース)に泊り用の居室が9室。
原則、要介護1以上の方が利用可能です。

デイルームではご利用者さまがカラオケを楽しんでおられました。
泊り用の部屋は全個室(9.45㎡)。宿泊費は3,890円/泊(宿泊費2,500円、食費1,390円 3食)とリーズナブルな価格設定。
1ヶ月泊りを続けても11.7万円ですから、ホームに入居するよりリーズナブルな価格ですね。

職員配置は要介護者3名に対し直接処遇職員1名。いわゆる「3:1」ですから、この価格では手厚い人員配置ではないでしょうか。
夜間は介護職が2名常駐です(1Fの小規模多機能施設要員が1名、2Fの有料老人ホーム要員が1名)ので安心です。
日中は看護師さんが常駐しているのも嬉しいですね。医療行為の必要な方も利用可能です。
外部から医療保険を使った柔道整復師さんがリハビリにも来ていただけるそう。ソフト・ハードともに十分なサービスですね。

施設の雰囲気に慣れ親しんだら併設の有料老人ホームに入居

同施設を利用されるのは、冒頭で述べた、「介護施設には入りたくない。慣れ親しんだ家で暮らしたい。」という方々。
でも、小規模多機能居宅介護サービスを利用するうちに、施設にも職員にも慣れ親しんだ方は、
自然と2Fに併設する有料老人ホームに入居されるよう。
1Fの小規模多機能居宅介護のサービス利用は継続し、ほぼ毎日デイルームで過ごしておられるようです。

こちらの施設も完全個室で9~10㎡/室。
残念ながら、居室内にトイレがなく、トイレは共用です(小規模多機能居宅介護の宿泊施設も同様)。
利用料は11.7万円/月(家賃、管理費、食費、水光熱費込み:税込み)なので、小規模多機能居宅介護の宿泊施設に泊まり続けるのと同様の価格設定です。

リーズナブルですよね。生活保護の方も入居可能です。

うまく使えば、御家族の介護負担がグーンと減る小規模多機能居宅介護施設。
残念なのは、介護保険法の規定上、このサービスを利用できるのは、住民票所在地の市民だけ。
かさね豊中も豊中市の方しか利用できません(ただし2Fの有料老人ホームはどこの市の住民の方も利用可能です)。
介護にお困りの方は、一度、ご近所の施設をお訪ねになってはいかがでしょうか。

この記事のライターをご紹介

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト穂の花編集長

株式会社ベイシス 取締役ソーシャルビジネス事業部長
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスの取締役ソーシャルビジネス事業部長に就任。

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