昭和の子どもたちの楽しみ「紙芝居・貸本・ラジオ」

ようやく猛暑も過ぎ去り、空が高くなり、朝夕は秋の気配が感じられるようになりました。スポーツの秋、食欲の秋など、何をするにも最適な秋ですが、今回は昭和の子どもたちの『文化の秋』について、ご紹介したいと思います。
 

大人気だった街頭紙芝居

筋書きに沿って書かれた絵を、順にめくりながら物語が展開する「紙芝居」が始まったのは昭和初期の東京でした。
紙芝居屋のおじさんは、自転車で広場や空き地などにやってきて、飴やちょっとした駄菓子を売ってから紙芝居をスタート。
代表作はなんといっても「黄金バット」。
声色や台詞まわしなどを自在に変化させて演じ、子どもたちをとりこにしました。
戦争で消えてしまった街頭紙芝居は、戦後すぐに復活。
本さえ手に入らない子どもたちにとって、紙芝居は貴重な娯楽でした。高齢者の皆さんの中には、飴をなめながら「黄金バット」を見たという方がいらっしゃるかも知れませんね。
飴を買うお金のない子は、遠くの方から紙芝居をながめていましたが、やさしいおじさんはそれを見て見ぬ振りをしてくれたとか。
テレビの普及や漫画雑誌の発行によって街頭紙芝居は下火になりましたが、保育園や幼稚園などでは今でも子どもたちが紙芝居を楽しんでいます。

大人も子どもも夢中になった貸本屋

毎年、秋になると「読書週間」がやってきます。1947年(昭和22)から始まった読書週間ですが、2019年は10月27日(日)~11月9日(土)です。
○○週間の期間は、年ごとに変わることが多いのですが、読書週間は、毎年同じ日程。
11月3日の文化の日の前後1週間、あわせて2週間が読書週間と覚えてください。
本が簡単に手に入らなかった江戸時代、本を売り歩く行商人が兼業として始めたのが、貸本業だそうです。
明治に入ってからも貸本業は盛んで、多くの庶民に本を読む楽しみを提供してきました。
戦後になると貸本屋のための大衆娯楽小説や少年漫画も誕生し、あの水木しげるなども貸本漫画家として活躍しました。
貸本屋は1960年頃までは残っていましたが、公共図書館が各地にできはじめると、次第に姿を消していきました。
多くの高齢者は若いころ、貸本を読んだ経験をお持ちのはず。

主題歌が大ヒットしたラジオドラマ

〽緑の丘の 赤い屋根 とんがり帽子の 時計台 
鐘が鳴ります キンコンカン メイメイ子ヤギも 鳴いてます

という主題歌「とんがり帽子」で知られる、ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」。
さわやかな高原の風景を連想させる歌とは対照的に、戦争から帰ってきた青年が孤児のための施設を作り、たくましく生きていくという物語です。
1947(昭和22)年7月からNHKラジオで放送され、後に映画化もされました。
 
青年の情熱と子どもたちの姿は人々の共感を呼び、国民的番組となりました。原作は「君の名は」でも知られる菊田一夫。
モデルとなった建物は現在も長野県安曇野市にあり、外観のみ見学できます。夢中になって聞いていた高齢の皆さんもたくさんおられるでしょう。
<url=「鐘の鳴る丘集会場」>http://azuminohaku.jp/kids/kanenonaruoka</url>

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昭和の思い出つむぎ隊 (ショウワノオモイデツムギタイ)

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