介護施設のちがい⑨ 高齢者施設の特徴 比較一覧コラム

高齢者施設の種類は?

介護が必要なご家族のために高齢者施設を探す。
自分の将来に備えて今から高齢者施設を探す。
皆様、色々な理由で「高齢者施設」を探されますが、皆様がまず驚くのは「高齢者施設」と呼ばれるものが多々ありすぎて何が何かわからないこと?

皆様、大雑把に、高齢者施設のことを「老人ホーム」「老健施設」「ケアハウス」なんて呼ばれていますが、それぞれの施設にはそれぞれの役割があります。

いわわる「高齢者施設」の種類としては、
①「介護老人福祉施設」あるいは「特別養護老人ホーム」 (いわゆる「特養(トクヨウ)」と呼ばれている施設)
②介護老人保健施設(いわゆる「老健(ロウケン)」と呼ばれている施設)
③認知症対応型共同生活介護(いわゆる「グループホーム」と呼ばれている施設)
④ケアハウス
⑤有料老人ホーム(介護付有料老人ホーム)
⑥有料老人ホーム(住宅型有料老人ホーム)
⑦サービス付高齢者向け住宅
と、これだけの種類があります。
基本、どの施設でも「介護サービス」「食事サービス」「入浴サービス」「洗濯・掃除の生活支援サービス」「健康管理サービス」は受けることが可能です。

また、種類ごとにも、配置人員、配置職種、所有設備が異なり、入居対象者の受入れ可能な心身の状況が変わります。
簡単にこれらの施設のサービス内容、入居対象者、料金についてまとめてみましたのでご紹介いたします。

① 特養(トクヨウ)とは

介護施設の中でも皆様が一番馴染みのある「特養(トクヨウ)」。
特養は低価格なので人気が高い分、都市部を中心に不足しており、希望しても中々入居できないという印象があります。
しかし最近は制度が変わり「要介護3以上」の方しか入居出来なくなりましたので、タイミングにより、待たずに入居できる場合も増えてきました。
どうしても特養に入居したい場合は、粘り強く、出来るだけ多くの特養に問合わせしてみましょう。
また、特養の入居を待っている間、有料老人ホーム等の他の施設で入居しておき、特養が空けば住替えるのも良いでしょう。

【サービスの内容】
・家庭的な雰囲気の中で24時間生活上の世話を受けられます。
・日中看護師が常駐しているので、ある程度の医療行為までは対応可能です。
・日常生活機能を維持するための機能訓練(生活リハビリ)や健康管理サービスを受けられます。
・週に数回のレクリエーションサービスが受けられます。
※サービス上の注意点
日中しか看護師が配置されていない施設が多いため、夜間医療行為が常時必要な場合は退居する必要があります。

【入居対象者】
・要介護3以上の要介護者
・夜間常時医療行為の必要のない方

【利用料金】
・一番高額なユニット型と呼ばれる施設の個室に入る場合の月額利用料は、居住費5万9,100円(要介護3の場合)、食費4万1,400円(要介護3の場合)、介護サービス費用2万2,860円の合計12万3,360円です(介護保険1割負担の場合)
・相部屋の場合の月額利用料は8万7,000円(ユニット型、要介護3、介護保険1割負担の場合)となります。
・入居者の所得区分により、住民税非課税世帯や生活保護対象者の場合は上記料金から減免措置があります。
・入居時に敷金や入居一時金を支払う必要はありません。

② 老健(ロウケン)とは

脳梗塞、心筋梗塞、骨折等で入院した場合に、退院後すぐに自宅に戻れない方を受入れ、リハビリを行ってくれるのが老健(ロウケン)です。
医師が常駐し、症状が悪化した場合などは医療行為を受けられますので安心です。
ただし、あくまでも在宅復帰までの通過点ですので、長期間滞在は出来ません。
原則3ヶ月(必要に応じて継続)間しか入居できないという制限があります。

【サービスの内容】
・理学療法士等のリハビリスタッフが配置されていますので本格的な機能回復訓練(リハビリ)を受けることが出来ます。
・日中、医師、看護師(場合により24時間配置)が常駐しているので、医療的ケアや健康管理サービスを受けることが出来ます。
・週に数回のレクリエーションサービスが受けられます。
※サービス上の注意点
必要な医療行為によっては、入居が難しい場合がありますので、入居時は個々に施設の生活相談員にご相談下さい。

【入居対象者】
・要介護1以上の要介護者
・在宅復帰を目指すリハビリ意欲の強い方

【利用料金】
・一番高額なユニット型の在宅強化型と呼ばれる施設の個室に入る場合の月額利用料は、居住費2万8,740円(要介護3の場合)、食費4万1,400円(要介護3の場合)、居住費5万9,100円の合計12万9,240円です(介護保険1割負担の場合)
・相部屋の場合の月額利用料は11万9,340円(ユニット型・在宅強化型、要介護3、介護保険1割負担の場合)となります。
・入居者の所得区分により、住民税非課税世帯や生活保護対象者の場合は上記料金から減免措置があります。
・入居時に敷金や入居一時金を支払う必要はありません。

③ グループホームとは

グループホームとは、認知症と診断された方が介護職員の援助を受けながら共同生活を送る施設です。
料理や掃除と言った日常生活の家事を職員と一緒に行ったり、同じ入居者の車椅子を押したり、生活動作を手伝う等お互いが助け合って生活しています。
人は集団の中で何らかの役割を与えられると、出来ることが増え、認知症による混乱や不安を抑えてくれるという考えに基づいています。

【サービスの内容】
・家庭的な雰囲気の中で生活でき、24時間介護職員が切れ目なく見守ってくれます。
・共同生活を送ることにより、認知症による混乱や不安を抑え、穏やかな生活を送ることが可能です。
・医師、看護師が常駐しているわけではないので、医療的ケアや健康管理サービスは受けることが出来ません。
(場合により、看護師や理学療法士等のリハビリスタッフが常駐している施設もあります。)
・週に数回のレクリエーションサービスが受けられます。
※サービス上の注意点
民間企業も運営参画が可能な施設ですので、利用料金等により人員配置数や配置職種が変わってきます。それにより入居者の受入れ基準も変わってきますので、詳細は施設の生活相談員にお問い合わせ下さい。

【入居対象者】
・要支援2以上の要介護者
・認知症の診断を受けている方
・立地している自治体に住民票のある方
・他の入居者と共同生活を送ることが可能な方(施設の面談により決定)

【利用料金】
・一般的に月額利用料(家賃、食費、管理費等)と介護保険自己負担分(1割負担の場合)を併せ15万円~20万円程度です。
・施設により、入居一時金や敷金を支払う必要があります(10万円~1000万円程度と多岐にわたります)。

④ ケアハウスとは?

「ケアハウス」とは地方自治体や社会福祉法人が運営する福祉施設です。
元々の目的は、近親者からのサポートを受けることのできないご高齢者等の日常生活のサポートを提供するために設けられた施設ですので、入居の対象者は、介護が不要な方や比較的介護度が軽い方が対象です。

ケアハウスの種類は主に、一般型・介護型に分けられます。
一般型は、
・「自立」の方(「要介護認定に非該当」であることを「自立」と言います)
・軽介護の方(要支援~要介護1程度まで)
以上の方が対象で、常時介護が必要になった場合は心身の状況により退居を促されます。

介護型は、
・「自立」の方(「要介護認定に非該当」であることを「自立」と言います)
・軽介護の方(要支援~要介護1程度まで)
以上の方が対象ですが、常時介護が必要になった場合も継続して介護が受けれます。

【サービスの内容】
・食事と24時間の見守りサービス(夜間は宿直の場合が多)。
・介護が必要になった場合は、外部の居宅介護サービスを選択(訪問介護、訪問看護、デイサービス等)。
・医師、看護師が常駐しているわけではないので、医療的ケアや健康管理サービスは受けることが出来ません。
※サービス上の注意点
自身で食堂まで来られなくなったり、認知症等で自分の居室がわからなくなった場合は退居を促されます。その場合、施設の生活相談員が、次の入居施設を斡旋してくれます。

【利用料金】
・一般的に月額利用料(家賃、食費、管理費等)は15万円~20万円程度です。
(所得区分により、減額措置あり。)

⑤ 有料老人ホーム(介護付有料老人ホーム)とは?

介護保険上は介護付有料老人ホームのことを「「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた老人ホーム」と呼んでいます。
この指定を受けることにより、本来であれば「自宅」扱いの有料老人ホームが、介護保険施設(「特養」や「老健」)に準じた扱いになり、運営方法も介護保施設に準じた運営が認められることになります。
簡単に言うと、”民間版特養”ということです。

”民間版”なので、サービス内容も人員配置人数も配置職種も各ホームによって違ってきます。特養の配置人数、配置職種を最低減とし、民間の知恵と工夫で様々なサービスを提供しています。
24時間看護師配置で看取りまで行う施設、理学療法士等を配置し専門的なリハビリが受けられる施設、職員を特養の倍以上配置し、認知症対応に強い施設、レクリエーションを充実し毎日行う施設等様々です。

【サービスの内容】
・家庭的な雰囲気の中で24時間生活上の世話を受けられます。
・日中看護師が常駐しているので、ある程度の医療行為までは対応可能です。場合により24時間看護師を配置し、夜間常時医療行為が必要な方でも看取り迄過ごせる施設もあります。
・日常生活機能を維持するための機能訓練(生活リハビリ)や健康管理サービスを受けられます。専門のリハビリスッフを配置し、本格的なリハビリを受けることが可能な施設もあります。
・週に数回のレクリエーションサービスが受けられます。
※サービス上の注意点
各ホーム、サービス内容が様々なので、専門家に相談することをお勧めします。

【入居対象者】
・自立から入居可能な施設。要支援・要介護受入れ可能な施設。要介護1以上からしか入居できない施設等様々です

【利用料金】
・高額な入居一時金(1,000万円以上)が必要な施設も稀にありますが、一般的には月額利用料(家賃、食費、管理費等)が18万円程度+介護保険の自己負担額(1割負担の場合)で21万円程度が一般的です。

⑥ 有料老人ホーム(住宅型有料老人ホーム)とは?

介護保険法上は、介護付有料老人ホームが「特定施設入居者生活介護」という準施設扱いなのに対し、住宅型有料老人ホームは、あくまで”住宅”。
法律上(老人福祉法上)は、「高齢者を対象に食事や見守りサービスを提供する施設」というだけで、介護サービスの提供は義務付けられていません。
介護が必要になった場合は、近隣の在宅介護サービス事業所(ケアマネ事業所、訪問介護事業所やデイサービス事業所、訪問看護事業所)に入居者本人もしくは家族がサービス提供依頼を行い、介護サービスの提供を受けるのが建前となっています。

ただ、特別養護老人ホームが建築補助金等の財政上の都合で、また民間版特別養護老人ホームでもある介護付有料老人ホームさえも介護保険財政の都合で行政により厳しい出店規制がある中で、介護が必要で自宅では暮らせないご高齢者が溢れている実態に対応すべく、民間の力で民間の知恵を結集して運営されているのが”住宅型有料老人ホーム”です。

ですので、サービス内容や料金は介護付有料老人ホームとほぼ同じです。
ただ、看護師の配置が義務付けられていませんので、看護師が常駐していないホームは、医療的ケアが少し弱いかもしれません。
介護付有料老人ホーム同様、住宅型有料老人ホームを選択する際は、専門家に相談することをお勧めします。

【サービスの内容】
・家庭的な雰囲気の中で24時間生活上の世話を受けられます。
・看護師の常駐義務がありませんので、医療的ケアが必要な場合は外部の訪問看護ステーションのサービスを受ける必要があります。ただ日中看護師が常駐している施設、場合により24時間看護師を配置している施設もありますので、医療的ケアが必要な場合は施設の生活相談員に相談が必要です。
・リハビリスタッフの配置義務はありませんので、リハビリが必要な場合は、外部のデイケアに通うか、外部の訪問リハビリステーションや訪問看護ステーションのサービスを受ける必要があります。ただ専門のリハビリスッフを配置し、本格的なリハビリを受けることが可能な施設もあります。
・レクリエーションサービスはあまり充実していません。レクリエーションを楽しみたい場合は、外部のデイサービスを利用できます。
※サービス上の注意点
外部サービスを受ける場合は、介護保険の点数の利用限度額の関係上、全額自費負担になるホームもあります。このあたりは入居前に施設側と十分に協議する必要があります。

【入居対象者】
・自立から入居可能な施設。要支援・要介護受入れ可能な施設。要介護1以上からしか入居できない施設等様々です

【利用料金】
・高額な入居一時金(1,000万円以上)が必要な施設も稀にありますが、一般的には月額利用料(家賃、食費、管理費等)が15万円程度+介護保険の自己負担額(1割負担の場合)で18万円程度が一般的です。

⑦ サービス付高齢者向け住宅とは?

一般的に「サービス付高齢者向け住宅」は、特別養護老人ホームや介護付有料老人ホームの整備不足の受け皿として、民間事業者が「住宅型有料老人ホーム」か「サービス付高齢者向け住宅」を選択して増やしてきました。

建物的には、サービス付高齢者向け住宅の方が有料老人ホームより基準が厳しいだけ立派です。ただ、その分、利用料が少し高めに設定されています。

サービス内容は、前述「住宅型有料老人ホームとは」と全く同じです。

我々専門家も、住宅型有料老人ホームとサービス付高齢者向け住宅の違いを簡潔明瞭に説明することが出来ません。
もっと言えば、特養、介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付高齢者向け住宅のサービスの違いを説明することにも苦慮しているのが実情です。

【サービスの内容】
・家庭的な雰囲気の中で24時間生活上の世話を受けられます。
・看護師の常駐義務がありませんので、医療的ケアが必要な場合は外部の訪問看護ステーションのサービスを受ける必要があります。ただ日中看護師が常駐している施設、場合により24時間看護師を配置している施設もありますので、医療的ケアが必要な場合は施設の生活相談員に相談が必要です。
・リハビリスタッフの配置義務はありませんので、リハビリが必要な場合は、外部のデイケアに通うか、外部の訪問リハビリステーションや訪問看護ステーションのサービスを受ける必要があります。ただ専門のリハビリスッフを配置し、本格的なリハビリを受けることが可能な施設もあります。
・レクリエーションサービスはあまり充実していません。レクリエーションを楽しみたい場合は、外部のデイサービスを利用できます。
※サービス上の注意点
外部サービスを受ける場合は、介護保険の点数の利用限度額の関係上、全額自費負担になるホームもあります。このあたりは入居前に施設側と十分に協議する必要があります。

【入居対象者】
・自立から入居可能な施設。要支援・要介護受入れ可能な施設。要介護1以上からしか入居できない施設等様々です

【利用料金】
・高額な入居一時金(1,000万円以上)が必要な施設も稀にありますが、一般的には月額利用料(家賃、食費、管理費等)が15万円程度+介護保険の自己負担額(1割負担の場合)で18万円程度が一般的です。

まとめ

以上、様々ある「高齢者施設」について解説してきました。
当コラムサイトでは、それぞれの施設の種類毎に詳細説明のコラムを掲載しています。それぞれについてもっとお知りになりたい場合は、各コラムをご覧ください。

「介護施設の種類・違い」というのは、本当に色々ややこしいですので、ホームを選択する場合は、是非とも、専門家にご相談ください。
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この記事のライターをご紹介

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト穂の花編集長

株式会社アットウィル 代表取締役
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスのソーシャルビジネス事業部長に就任。同時に㈱かんでんジヨイライフ時代の仲間と㈱アットウィルを設立し代表取締役に就任。

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