介護に必要な「支出」に備えて!!!

介護の「数字」はご存知ですか?

介護には、様々な「数字」があります。
知っておくべきなのは、期間と費用です。
どれくらいか、すぐに答えられますか?

 
生命保険文化センターの平成27年度調査によると、家族に要介護の方がいらっしゃった場合、
在宅介護を行った期間:平均59.1ヶ月(4年11ヶ月)
在宅介護にかかる費用:554万円
年間に110万円かかる計算になります。
 
「家族に迷惑をかけたくないから親の介護は自身で行いたい」と考えても、子育てや仕事と介護の両立はなかなか出来ません。
施設でお世話になろうと考えた場合、低価格帯の民間の有料老人ホームやサービス付高齢者向住宅に入居する場合にかかる費用は月額18.5万円程度(弊社試算)。
年間で220万円。

介護が長期化した場合を見越して、5年間入居したとすると1100万円が必要になってきます。
 
ご夫婦でお暮しの場合、当然、年金だけでは賄えません。
子育て世代のお子さんからの援助も期待薄。
 
結局は今の預貯金からいかに賄うか、、、、、。
こんな方々が今後、世の中に増えていくのではないかと考えられています。
 
 

定年後3000万円の預貯金があってもご夫婦どちらかが要介護状態になればギリギリです!!!

ここであるご夫婦のケースを考えてみましょう。
・夫65歳、妻63歳。
・年金収入は22万円/月。
・持ち家で預貯金は3000万円。
・生活に費やす月間の支出は25万円。
月間の生活費の赤字は3万円。年間で36万円。
 
このご夫婦は果たして老後の生活を乗り切れるのか?

平成28年度の厚労省発表の「簡易生命表」を参考に考えます。
65歳の夫の平均余命は20年、63歳の妻の平均余命は約26年。

年間の赤字が36万円ですから、単純計算で36万円×20年(夫婦共に暮らす平均余命)=720万円。
3000万円の預貯金があれば十分だと思われます。
 
でも、これは日々の生活だけを行っていく場合の支出。
一般的な家計のパターンに参考に、ケースをさらに現実的なものにしてみましょう。
 
実はこのご夫婦、家の固定資産税、修繕費、レジャー費等で年間50万円くらいの支出があるようです。
これが20年間かかり続けると1000万円。

あと1280万円しか預貯金は残りません(3000万円-720万円-1000万円=1280万円)。
夫婦どちらかが要介護状態になり、民間の有料老人ホームに入居した場合、預貯金は底をついてしまいます。

たとえ夫(妻)の介護費用は賄えたとしても、妻(夫)の介護は預貯金では賄えなくなります。
妻が残された場合、遺族年金は約18万円/月程度となります。

年金で何とか有料老人ホームでの生活が可能になりますが、ほんとうにギリギリの状態ですね。

将来の介護に備えて資産構築を! その①:無駄な支出を減らすには

65歳時点で3000万円の預貯金があってもギリギリの状態。
どうやって準備しておくべきなのか?
 
まずは無駄な支出を減らして生活費のマイナスを減らす
これはすぐに実践できます。
3万円/月の赤字を減らす。
食事の質を落とすことや、外食を減らすことはいかがでしょう。
 
食費を下げることを望まない方も多いと思いますので、他のやり方について考えてみましょう。
まずは家計簿をきっちりつけてみて、無駄な支出がないか探してみて下さい
携帯電話代、電気・ガス代、ネット費用、車関係の支出はいかがでしょうか。
契約している事業者や生活を見直すことで、簡単に減らせるものが見つかるかもしれません。

加えて預貯金があるうちに気を付けないといけないのは、「孫可愛さの贈与」です。
最近は、教育資金贈与や住宅資金贈与、結婚・子育て資金贈与など、各種の贈与制度を利用する人も増えています。
貯蓄額があると、「少しくらいあげても大丈夫」だと考え、援助する人も多いと聞きます。
10年後や20年後に、あげすぎたことを後悔しないためにも、将来のことを考えて、グッと我慢するのも考え方の一つです。

将来の介護に備えて資産構築を! その②:老後資産を増やすには

支出を減らすだけでなく、収入を増やす選択肢もあります。

このためにどんな準備をしておけば良いのか。
中野靖之先生が本コラムサイト内で詳しく説明してくれています。
ただ漫然と年金を受け取るだけでなく、将来を見据えた対策を行うことで、将来の介護費用を賄うことが十分可能です。

中野先生は、「退職金」をうまく運用する方法も解説してくれています。
退職金をただ定期預金に入れておくのではなく、賢く安全に運用するのも大切ですね。

将来の介護に備えて資産構築を! その③:ライフステージに合わせた保険(保障)の見直しも効果的

無駄な支出を減らすためにも、将来の介護に備えるためにも、ライフステージに合わせた保険(保障)の見直しは大切。
大手企業に勤めておられる方は、安定した収入や引退後も高額な退職金、企業年金もあるため、結構その辺りが無頓着になりがちです。
 
子供が成人しているにも関わらず、死亡保障2000万円の定期保険に入ったままで、保険料を払い続けたりされている例もチラホラ見受けられます。
また、医療保険等も古い保険に入りっぱなしという場合もあります。

最近の保険はライフステージに合わせて対応できるよう、よく考えられています。
まずは一度、保険(保障)を見直されてみるのも大切です。

この記事のライターをご紹介

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト穂の花編集長

株式会社アットウィル 代表取締役
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスのソーシャルビジネス事業部長に就任。同時に㈱かんでんジヨイライフ時代の仲間と㈱アットウィルを設立し代表取締役に就任。

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