介護に備えたライフプラン③(親の介護資金の作り方②)

親の年金額ってどれくらい?

年金額は、それまで収めてきた保険料によって給付額が変わってきます。
会社勤めをしてきて厚生年金があるのか、自営業で国民年金のみなのか?
勤めてきた会社独自の起業年金があるのか?
民間の個人年金保険に入っていたのか?

こちらに関しては、まずは親に確認がいるでしょう。
親に確認できない場合は、年金が入る銀行の通帳を確認してみたらわかります。通帳に記載されている金額の1/2で月額の年金額を計算できます。

厚生年金を含めた公的年金の平均月額給付額は平成27年度で147,872円。国民年金だけだと55,244円です(平成27年度厚生年金局厚生年金国民年金事業の概要より)。
皆さんが考えているより、少し少なめという印象をお持ちでないでしょうか?

親の不動産を活用するのも一考

親の介護資金①でも掲載しましたが、緊急避難的に親の年金+家族の支援金で有料老人ホームに入居された場合、銀行等の「介護ローン」「フリーローン」を活用するのが手っ取り早い方法ですが、当面、家族の資金で援助できる場合は、後々のことを考え、家族で今後のことを話し合い、もし親が持ち家を持ちの場合は、「親の不動産を活用する」ということも可能になります。

公的な貸付制度として「生活福祉資金貸付制度」、
民間のサービスとして「マイホーム借り上げ制度」と「リバースモーゲージ」があります。

以下、これらの制度について説明していきますしょう。

生活福祉資金貸付制度とは

生活福祉資金貸付制度とは厚生労働省の政策の一環。
65歳以上の高齢者の属する世帯に、その保有する不動産を担保として生活資金を貸付する制度です。

貸付限度額は保有する土地の評価額の70%程度(マンション場合は50%程度)。貸付利率は金利3%か長期プライムレートのいずれか低い方となります。

手続きは問い合わせは各都道府県の社会福祉協議会となっています。
 

マイホーム借り上げ制度とは

(図は一般社団法人移住・住替支援機構HPより転載)

マイホーム借り上げ制度とは、一般社団法人移住・住みかえ支援機構が実施している制度で、50歳以上のシニアの自宅を借り上げて、賃貸住宅として転貸する事業です。
子供が独立して夫婦ではもしくは単身では広くなった家を貸すことで、有料老人ホームや便利な都会での賃貸マンションへの住み替え費用の充てることが可能となります。

この制度を活用すると、家を売却することなく資産として賃料収入が入ってきますので、子供たちに家を相続することも可能です。
また、住宅を借りる人も、敷金や礼金のない住宅を、安い賃料で借りられるというメリットがあります。
若い子育て世代には、シニア世代の持つ郊外の緑豊かな住宅を子供が小さい間に借りることができますし、一挙両得の制度ですよね。

詳細は一般社団法人移住・住替支援機構HPをご参照下さい。

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは高齢者が自宅を担保に、一括もしくは年金のような形で定期的に融資を受け取り、死亡時に住宅を売却し資金返済に充てる制度です。
2000年代初頭から、厚生労働省や自治体、社会福祉協議会等が始めました。
低収入の高齢世帯を援助することを目的に始められた制度です。
(※上記「生活福祉資金貸付制度」のこと)

最近は民間プランも多く出てきており、例えばトヨタホーム、旭化成ホームズ、積水ハウス等のハウスメーカーが自社製住宅のオーナー限定で、住み替え支援や生活資金を融資していたり、銀行・信託銀行・信用金庫等の金融機関が老人ホーム入居金や生活資金の融資を行っていたりします。

一般的な金融機関の融資条件は土地代の7割程度÷平均余命(10年程度)÷12か月程度となります。
例えば評価額2000万円の土地でしたら12万円/月程度(ここから金利分相当を差し引きされます)となりますね。
(イメージ例として大阪シティ信用金庫さまの「ゆとり」という商品の事例を添付しておきますのでご参考にしてください。)
 

いずれにせよ、事前の親との話し合いが大切

親の不動産を活用する場合は、資金支援する家族が多い時は、将来の「相続」も絡んでくるので、一朝一夕には決められませんよね。
親の介護資金①でも掲載しましたが、やはり事前の親も含めた話し合いが大切です。

介護は急に来るものですから、やはり家族全員で事前に話し合い、親が要介護状態になった場合の準備をしておくことは欠かせないことだと思います。

この記事のライターをご紹介

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト穂の花編集長

株式会社アットウィル 代表取締役
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスのソーシャルビジネス事業部長に就任。同時に㈱かんでんジヨイライフ時代の仲間と㈱アットウィルを設立し代表取締役に就任。

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